Good things to eat & drink | 葉的MANHATTAN☆HOUR
秋に深まるそれは

【2009.09.19 Saturday 01:02
 みなさまの土地にもきっと、秋が静かに訪れていることと思います。ニューヨークでは先週ずっと寒い雨が続きまして、激しい(しかも冷たい)雨が突風にあおられ、横殴りに降り続ける・・・なんて風景が続いておりました。

こんなときはやはり少しメランコリックになってしまうものです。わたくしはドイツに住む友人がポルトガル旅行のおみやげに送ってくれたファドなど聴きつつ、ひとり郷愁の涙にくれておりました。(しかし赤ワインがウマイよドンドン、などと机を叩いたりもしておりましたが・・・)

キッチンの窓から見える、隣のアパートの屋上庭園。雨にけぶる緑もまた愛しくて。

そんな日、猫は眠くてネムクテたまらないのです

嗚呼そして。初秋のこの季節にワタクシを夢中にさせる罪なお方、それは・・・

 

はい。先週に引き続き、秋の訪れと共に深まるこの愛。わたくし、ウマシカのひとつ覚えといいますか・・・「好き!」と思った音楽は飽きるまで毎日でも聴き続けるし、同じく「好き!」と思った食べものは毎日飽きるまで、あるいは旬が終わるまで食べ続ける傾向があるのです。いつからこうなったのかな。昔むかーしあるところにおじいさんとおばあさんと一緒に住んでいたころは、「ちゃんとバランスよく食べなさい」と言われ素直に「ハイ」と答えていたのですが・・・

でも、旬のものって、きっと食の陰陽五行においてはきっと、道理にかなった食べものなのではないかしら。夏が旬のキュウリなどは身体をクールダウンしてくれるし、冬が旬の南瓜などは身体を温めてくれる・・・みたいに。

で、まあともかく、この方の登場なわけです。

朝のコーヒーと共に、ふぃふぃふぃフィグ&バナナで幸せに目を閉じる一瞬

先週もお伝えしたこのフィグ愛。秋とともに深まるばかりなのです。だってね、フィグ/いちじくの旬って短いでしょう。だから、愛おしさも増すのです。だからお昼にも食べちゃうのさ! さあさあっ!!

前回みなさまにいただいたコメントに刺激され、サラダを作ってみました。こういうサラダは「即興」でいろいろ試せるのが楽しいところ♪ 本日のお昼はルッコラといちじくの上に、フレッシュ・シェーブル・チーズをちぎってのせ、バルサミコ&オリーブオイルのドレッシングをふりかけたもの。ここにクルミを散らしたら完璧なのですが、ワタクシはナッツが食べられない身体になってしまったので、残念ながら割愛です。ルッコラのほろ苦さ、フィグの甘さ、チーズのまろやかさにバルサミコのコクのあるまろやかな酸味、そしてオリーブ油のフルーティなおいしさが調和して・・・うーむこれはこれは。

と喜んでいる間に雨も上がりまして、久々にお散歩に出ましょうか。

森の中のちいさな原っぱって、ワクワクしませんか? 向こうの樹の影に、なにか楽しいドーブツ(らっぱを持ったくまとか、赤い帽子のおサルとか)が隠れていそうで・・・。昔大好きだった絵本「もりのなかを思い出してしまう。

梢から覗く青空に吸い込まれそうな気もして・・・

さて、フィグ愛はまだまだとまらない。生フィグも最高ですが、干したのもまた、種のプチプチ感が増してたまりませんよね。折しも、風が少し肌寒くなってきて、これはオーブン初火入れにうってつけかも。

というわけで、新すみかの「かまど始め」となりました(←注・これは葉的造語でして、こういう言葉があるかどうかは至って疑わしいものです)。

記念すべき「かまど始め」は焼き菓子の定番、カトルカールで。パウンドケーキ、バターケーキともいいますね。ワタクシはフランス語のカトルカールという言葉が好きなのです。なぜかというとそれはワタクシがパリジェンヌだから! というのはまあ真偽のほど審議中ですが、「カトル」=「四つ」、「カール」=四分の一」。どういうことかというと、このケーキに使うバターと砂糖と卵と粉はすべて同じ重量なんです。つまり、四種類の材料それぞれが「全体の四分の一」をなしている。「四分の一が四つ」という名前のケーキ、というわけ。

ああ回りくどい説明になってしまった(汗)

エートとにかく作りましょう。(1)室温にしておいたバターを泡立器でホイップして、(2)三温糖を入れて混ぜまぜして、(3)そこに卵を入れてさらに混ぜまぜして、(4)粉もいれてさっくり混ぜて・・・

そこに4つ切りにした干しいちじくを放り込むのです。それそれっ

これを、あらかじめバターを塗っておいた型(卵2個=140グラムで、他の材料も140グラムにして、直径16センチ丸形が一個できます)に入れて、180℃で25〜35分焼くだけ。

オーブンから漂うバターと砂糖と卵の匂いというのは、至福のひとつのかたちですねぇ。煎ったコーヒーを挽くときの匂いや、ふと漂う薔薇の匂い。あるいは、ケーキそのものが胃に収まる瞬間とか、コーヒーそのものを飲むときよりも、その前の「匂い」のほうがワクワクしたりする。もちろん、そうした「メインの体験」そのものも非常に楽しく喜ばしいわけですが、ある意味、恋愛とか「夢」にもそういう“香りを楽しむ”(←抽象的な意味で)という部分はあるのかも。

 さて、焼けましたよ。この手のケーキは焼きたてもいいけど、少し置いて味がなじむとおいしいですね。

ヒメヒメもお茶の準備オッケーよ

 ・・・だそうなので、ミルクティーでも淹れましょうか。秋を迎えるひととき、みなさまのところにも、甘い香りが届きますように♪

author : watanabe-yo
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渡辺 葉
NY&NJ attorney
writer
translator
interpreter